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文書作成日:2026/01/22

改めて確認しておきたい労働条件通知書の項目

従業員採用の際、労働条件通知書のひな形を用いて労働条件を明示することが多くありますが、その内容が近年の法改正に対応できていなかったり、パートタイマー用の労働条件通知書において項目が漏れていたりすることがあります。以下では、労働条件通知書において求められる明示事項と漏れがちな項目について確認します。

[ 1 ]
労働条件の明示事項

 そもそも労働契約は口頭でも成立しますが、認識の違いによりトラブルに発展することもあるため、労働基準法において労働条件を書面により明示することが義務付けられています。具体的な項目については、労働基準法施行規則に定められており、以下のとおりです。このうち、4の2から11の事項については、会社がこれらに関する定めをしていない場合は、明示は不要です。

1. 労働契約の期間に関する事項
1の2. 有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間または有期労働契約の更新回数に上限の定めがある場合には当該上限を含む。)
1の3. 就業の場所および従事すべき業務に関する事項(就業の場所および従事すべき業務の変更の範囲を含む。)
2. 始業および終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇ならびに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
3. 賃金(退職手当および臨時に支払われる賃金を除く。)の決定、計算および支払いの方法、賃金の締切りおよび支払いの時期ならびに昇給に関する事項
4. 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
4の2. 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算および支払いの方法ならびに退職手当の支払いの時期に関する事項
5. 臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与および第八条各号に掲げる賃金ならびに最低賃金額に関する事項
6. 労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
7. 安全および衛生に関する事項
8. 職業訓練に関する事項
9. 災害補償および業務外の傷病扶助に関する事項
10. 表彰および制裁に関する事項
11. 休職に関する事項

[ 2 ]
近年の法改正
 [1]で挙げた項目の1の2と1の3には、2024年4月に施行された法改正において内容の見直しがされた項目です。法改正が行われた都度、労働条件通知書のひな形を見直していれば問題ありませんが、従業員の入社がなく、しばらくひな形を見直していない場合は、法改正への対応ができていないこともあります。具体的な項目としては以下の3点です。
  1. 更新上限の明示
    • 対象
       有期労働契約の締結時と契約更新のタイミング
    • 明示事項
       更新上限(有期労働契約の通算契約期間または更新回数の上限)があるか否か、ある場合にはその内容
  2. 無期転換申込機会・転換後の労働条件の明示
    • 対象
       有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたとき
    • 明示事項
       無期転換を申し込むことができる旨、有期労働契約のときとは異なる労働条件を無期転換後に設定する場合はその内容
  3. 就業場所・業務の変更の範囲
    • 対象
       すべての労働契約の締結と有期労働契約の更新のタイミング
    • 明示事項
       就業場所・業務の内容の変更の範囲
 
[ 3 ]
漏れがちな項目

パートタイマーやアルバイト等、パートタイム・有期雇用労働法が適用される労働者(以下、「パート等」という)については、パートタイム・有期雇用労働法で明示が求められている項目を、[1]で挙げた項目に追加する必要があります。その項目は、以下の4点です。

  1. 昇給の有無
  2. 退職手当の有無
  3. 賞与の有無
  4. パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口

 この中で特に4の項目の明示が漏れているケースが多く見られます。この相談窓口は、パート等の雇用管理の改善や苦情等に関する相談に応じる窓口です。

 労働条件を明示する対象者が正社員なのかパート等なのか、パート等であっても有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えているのか否か等によって、必要となる明示事項が異なります。そのため、パターンに分けてひな形を準備するなどして、項目の漏れがないようにすることが求められます。

■参考リンク
厚生労働省「採用時に労働条件を明示しなければならないと聞きました。具体的には何を明示すればよいのでしょうか。
厚生労働省「令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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